この記事では、新生児期に知っておくと役に立つ、赤ちゃんの抱っこのポイントについてまとめています。
新生児の赤ちゃんって、ふにゃふにゃで柔らかくて、どう抱いたらいいのか戸惑うことはありませんか?抱き癖がつくとも言うけど、赤ちゃんの抱っこで気をつけるべきことはあるのでしょうか?
実は私も、娘が新生児の頃「この抱き方で大丈夫かな?」「首すわり前に縦に抱いてもいいのかな?」と戸惑った経験がありました。
そんな時、産後ケアでお世話になった助産師さんや、お仕事でご一緒する先輩保育士さん、作業療法士さんに、抱き方を教わったりしていました。
いろんな方に話を聞きながら娘との関わりの中で実践してみて、抱っこやおんぶのポイントをまとめました。
- 抱っこするときはリラックス&コミュニケーションを!
- 抱っこにたった一つの正解はないけれど、首がすわるまでは横抱きがオススメ。
- 「抱き癖」は抱っこの仕方による成長発達の癖のこと。抱っこはたくさんしてOK!
上記の内容を詳しく解説しながら、私が出産前に知っておきたかった情報を詳しくお伝えしていますので、今回の記事はこんな人に読んでほしいです。
- これから初めての出産を控えている人
- 赤ちゃんを出産したばかりで、どの抱き方がよいのか分からない人
- 「抱き癖」がつかないか不安な人
首がすわるまでの抱っこのポイント
抱っこをする時はリラックスして
抱っこをする時に抱っこをする人が緊張していたら、その緊張が赤ちゃんにも伝わってしまい、ぎこちない抱っこになってしまいます。
自分が少し緊張しているかな?と思った時は、「フーッ」と息を吐いて、肩を思い切りあげてストンと落とします。その位置で抱っこすることを意識すると、力を入れなくても大丈夫です。
目と目を合わせて
新生児の赤ちゃんは、顔から30センチくらいの距離がぼんやりと見えています。
これは赤ちゃんのおしりを、抱く人のおへそくらいの位置にして抱っこした時に、抱く人と赤ちゃんの顔にできる距離とほぼ同じです。
この距離感での抱っこは、コミュニケーションを取るのに最適です。
赤ちゃんのおなかを抱っこする人に密着させる
赤ちゃんは、体がぴたっと何かに密着しているほうが落ち着きます。赤ちゃんのおなかを抱く人の体にくっつけて、胸で抱え込むようにすると、温かさや密着した感じが伝わって、赤ちゃんも安心します。
首がすわるまでの赤ちゃんの抱き方に正解はあるの?
「首がすわっていない赤ちゃん」と言っても、大きな赤ちゃん、小柄な赤ちゃん、縦に抱かれるほうが喜ぶ赤ちゃんもいれば、横に抱かれたら落ち着くという赤ちゃんもいます。
抱くほうも身体が大きくて力が強い人も、小柄できゃしゃな人もいます。
そのため赤ちゃんによっても、抱く人によっても、組み合わせによっても、合う抱っこの仕方は変わってきます。つまり、たった一つの正解の方法はありません。
ここでは、横抱きと縦抱きのポイントをそれぞれ紹介します。
紹介するのはあくまでポイントになりますので、実際には赤ちゃんの様子を見たり、身近な人からアドバイスをもらいながら、赤ちゃんを抱っこしてあげてくださいね。
まずは話しかけて
前触れなくいきなり抱き上げられると、赤ちゃんはびっくりします。抱き上げるときは、まず赤ちゃんと目を合わせて話しかけて「今から抱っこするよ」ということを伝えてあげましょう。
横抱きのポイント
首がすわるまでの時期は、横抱きを基本にするのがおすすめです。赤ちゃんはおなかから出てきてまだほんの少ししか時間が経過していません。
そのため、赤ちゃんにとってはおなかの中にいた時と似た環境になる横抱きのまあるい抱っこは心地が良いのです。
私は首すわりまでは基本的に横抱っこで、スリングなども使いながら横抱きをしていました。
スリングの使い方はこちらの記事にまとめています。
縦抱きのポイント
首すわり前の赤ちゃんを抱っこするときは、首を下からしっかり支えてあげることが大切です。
首がすわっていない時に縦に抱いてはいけないわけではないのですが、横抱きよりは赤ちゃんの身体にかかる負荷が大きくなりますので、抱っこする時に気をつける必要があります。
新生児から縦抱きができるという抱っこ紐によくある「新生児パッド」ですが、頭を後頭部から支えても正直あまり意味がありません。
上記の右の絵ように、首の下から上向きに手を添えて、赤ちゃんの肩にかかる負荷を軽減してあげることが大切です。
おんぶについて
おんぶはいつから?
赤ちゃんのおんぶが安定してくるのは、腰が座ったころからです。
おんぶ紐やおんぶができる抱っこ紐を使うことが基本ですが、おんぶしていて赤ちゃんが後ろに仰け反ったりしても安全な抱っこ紐がおすすめです。
おんぶになれてくると、赤ちゃんのしがみつく力もついてきます。おんぶの位置が下がってしまうと赤ちゃんがぶら下がっている状態になり、しがみつく体勢がとれなくなってしまうので、位置を肩に近い上のほうにキープすることが大切です。
「抱き癖がつく」って本当?
「抱き癖がつく」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
泣くたびに抱っこしているのママを見たおばあちゃんが、
と言ったりする場面が想像つきますよね。
しかしこの「抱き癖」というのは、そもそもどういう意味なのでしょうか。
私も昔は「抱っこしすぎると、抱っこしていないと落ち着かない子になる」だと思っていました。
ですが今は、助産師さんの話を聞いて認識が変わりました。
この「抱き癖がつく」の元々の意味は、右向きばかりや左向きばかりなど左右どちらかに偏った抱っこをすることで、身体の成長発達に癖がついてしまうことだったそうです。
抱っこはたくさんしてあげてOK
私は保育士として、抱っこはたくさんしてあげたほうが良いし、親子のスキンシップは多ければ多いほど良いと思っています。
この助産師さんの話を聞くまで「抱き癖がつくから抱っこしすぎないほうがいい」という話にはずっと疑問がありました。
抱っこやスキンシップは子どもに良い影響しかないと思っていたからです。
しかし、「偏った抱っこで抱き癖がつく(発達に影響が出る)」という話であれば、意味が分かるし納得でした。
「抱き癖」なんて考えずにたくさん抱っこしてあげて良いのです。
バランスの良い抱っこだとベター
抱っこによって赤ちゃんの成長発達に変な癖をつけてしまわないよう、抱っこをする人が左右のバランスや抱き方の癖をつけないように気をつけることは良いことです。
抱っこをする人にも、利き手がありますし抱っこしやすい体勢がありますので、神経質になりすぎる必要はないのですが、
と、できる範囲でバランス良く抱っこをしてあげると良いですね!
まとめ:
最後に、本記事でお伝えしたことをまとめておきます。
- 抱っこするときはリラックス&コミュニケーションを!
- 抱っこにたった一つの正解はないけれど、首がすわるまでは横抱きがオススメ。
- 「抱き癖」は抱っこの仕方による成長発達の癖のこと。抱っこはたくさんしてOK!
赤ちゃんの成長発達にとっては、抱っこやおんぶだけでなく、床でごろごろしたり、ずりばいやはいはいをしたり、おすわりをしたり、自分の体を使って遊んだり自分の行きたいところに移動する時間も大切です。
1日の生活全体を考えて、抱っこやおんぶの時間を楽しみながら、赤ちゃんがしっかり自分の意志で体を動かしている時間も大切にするように考えていけると良いと思います。
抱っこ紐やおんぶ紐に入っている時間だけでなく、バウンサー、ベビーカー、チャイルドシート、ラックなどに入っている時間もあるので、バランスよく過ごせるように赤ちゃんのことを考えてあげたいですね♪