わが家では、日中自宅にいるときは布おむつ育児をしています。新生児のころから始めて、今でも特に大変ということもなく続いています。
(わが家での布おむつ育児のやり方に関しては、こちらに詳しく書いていますので興味があるかたはどうぞ♪)
そして娘が3ヶ月になるころにはホーローおまるを使うようになり、うんちをおまるでしてくれるようになって、布おむつ育児がさらに楽になりました。
今回はそんなホーローおまるを使った、ゆる「おむつなし育児」について、わが家流の取り入れ方をご紹介したいと思います。
「おむつなし育児」とは?
「おむつなし」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?私もはじめてこの言葉を知った時、赤ちゃんが「おむつなし」ってどういうこと?と思いました。
私が「おむつなし育児」について理解するために参考にした書籍では、「おむつなし育児」についてこのような説明がなされています。
「おむつなし育児」とは、ひと言で言えば、「おむつの中でおしっこやうんちをすることを当たり前にしない育児法」です。赤ちゃんの排泄に気持ちを向けることが目的なので、「まったくおむつを使わない」ことをめざすわけではありません。
(出典:三砂ちづる(2018)『新版 五感を育てるおむつなし育児』)
「おむつなし育児」の考え方では、赤ちゃんにも「おしっこをしたい」「うんちをしたい」という感覚があるので、おむつで股をふさがれたまま排泄するのは、本当は不本意なことかもしれない、としています。
ですが、生まれてすぐから常におむつをしていくことで、その気持ち悪さにも慣れ、だんだんとおむつの中でおしっこやうんちをすることが習慣になっていきます。
赤ちゃんが本来持っている排泄の感覚をできるだけ失わないようにしながら「おしっこ」や「うんち」をすることができるというのも、「おむつなし育児」の特徴です。
「おむつなし」とは言っても、普段はおむつをしておき「しそうだな」と思ったときにはおむつをはずして、おまるやトイレで排泄させる方法で進めていきます。
「おむつなし育児」=「トイレトレーニング」?
「おむつなし育児」を実践している人に話を聞くと、「おむつはずれが早かった」という体験談を聞くことがあります。「おむつなし育児」とは、いわゆる「トイレトレーニング」なのでしょうか?
「おむつをはずす」という意味では、おむつなし育児も一種のトイレトレーニングといえるかもしれません。しかし、おむつなし育児は、早期のおむつはずしだけをねらったものではありません。究極的には、おむつがはずれるかどうかは問題ではありません。
(出典:三砂ちづる(2018)『新版 五感を育てるおむつなし育児』)
トイレトレーニングは「排泄の自立」を目指したものなので、始める際には「子どもが尿意や便意を自覚してトイレまで行き、自分で便座に座って排泄をする」という一連の動作ができる月齢に成長していることが必要です。
こういったことができるようになるのはだいたい2歳ごろからなので、「保育園、幼稚園入園」や「2歳になったから」などのきっかけでトイレトレーニングを始めることが多いようです。
トイレトレーニングが大変なのは、今までおむつの外で排泄することを経験していない子どもが、突然おむつをはずした状態での排泄に切り替えなければならないため、すぐには習慣が変えられないというのが大きな理由のひとつです。
「おむつなし育児」では、低月齢のうちから、うんちやおしっこをおむつの外でする経験を重ねることによって、トイレで排泄することが「新しい体験」や「突然の変化」になりません。急に「いまからおむつをはずしましょう」「トイレトレーニングを始めましょう」となる境界線がないのです。
「おむつなし育児」はいつから始められる?
生まれてすぐからでも、月齢が進んでからでも大丈夫。いつからでも始められます。ただし、早く始めるほどスムーズに移行できて、赤ちゃんもお母さんもラクであることは間違いありません。
(出典:三砂ちづる(2018)『新版 五感を育てるおむつなし育児』)
おむつをしている時におしっこやうんちをすると、排泄した「あと」におむつを替えることになります。「おむつなし育児」では、おむつの中でする「前」に、大人が赤ちゃんの排泄の手助けをします。これは生まれてすぐの赤ちゃんでも可能です。
「やってみようかな」と思い立ったら、1歳からでも2歳からでも始められます。しかし、おむつに排泄する習慣が長くついているほど、おむつをつけずにすることに子どもが違和感があることは多くなります。
子どもがなんでも嫌がる時期と重なると、「イヤイヤ」ばかりでなかなかうまくいかずに大変ということも多いそうです。早い時期から始めると、比較的スムーズに取り入れることができ、赤ちゃんにとってもパパやママにとってもラクなようです。
布おむつじゃないとだめ?
「おむつなし育児」を実践している人は、布おむつを使用している人も多いそうで、私もその1人です。
布おむつがオススメなのは、おしっこやうんちが出たことに赤ちゃん自身も気付きやすいというのが大きな理由のひとつですが、無理に布おむつにする必要はありません。
使うおむつに決まりはありませんので、赤ちゃんとパパやママの状況や使う時のシーンなどによって「すっぽんぽん」「布おむつ」「紙おむつ」だけでなく、「綿パンツ」「トレーニングパンツ」も自由に使ってOKです。
ただ、紙おむつを使う場合は、赤ちゃんもパパやママもおしっこやうんちが出たことに気付きにくいので、布おむつ以上に赤ちゃんの排泄に意識を向けることが大切です。汚れたおむつでいることに慣れてしまわないよう、汚れたおむつを長時間肌につけておかないように気をつけてあげましょう。
「おむつなし育児」の進め方は3パターン
「おむつなし育児」の進め方は、おむつをはずす頻度や、どれくらいトイレやおまるでキャッチしてあげるかで変わってくるのですが、大きく下記の3つのパターンに分けられます。
1日中おむつの外で「ガッツリ」
夜も含めて1日中、赤ちゃんがなるべくトイレやおまるで排泄できるようにするやり方です。生後間もない頃から始めることが多いですが、月齢が進んでからでも大丈夫。より多くの時間、お母さんが赤ちゃんの排泄に意識を向けることになるので、早い時期から赤ちゃんの排泄のサインや欲求に気付きやすくなります。
時間に余裕のある時「マイペース」に
1日の中で時間に余裕のある時だけ、おむつの外で排泄させるやり方です。例えば、朝だけ、授乳後だけ、夕方の1〜2時間だけのように、マイペースに日常に取り入れます。特にうんちは、起床後や授乳中、授乳後など、おしっこに比べて出るタイミングがつかみやすいという人も多いのだそう。排泄のリズムがつかめてきた頃におむつをはずしてみるのもコツです。
ときどき試して「ゆる〜く」
1日1回、週に数回など、回数は気にせず、自分のできる範囲でゆるく取り入れるやり方です。余裕がある休日には、はずす回数を増やしたり、はずす時間を延ばすのもよい方法です。負担にならない程度に、おむつの外で排泄する経験をさせてあげます。
わが家では「うんちだけおまるでキャッチ」を目指して「マイペース」にやってみた
うんちをおまるでキャッチできたらラクそう!と思った
布おむつ育児をしていて、紙おむつと比べて手間がかかると感じるのは、うんちで汚れたおむつの洗濯でした。よく落ちる洗剤に出会ってから、うんちおむつを洗うのも大変ではなくなったのですが、洗わなくてよくなるならもっとラクになると思い、まずはうんちのキャッチにトライしてみることにしました。
ホーローおまるを購入
授乳中におまるをあてながらやってみたかったので、まだおすわりができない赤ちゃんでも支えてあげやすいというホーローおまる(琺瑯製のおまる)を購入することにしました。
最初は「なんとなくしそうなとき」をねらう
娘の場合、うんちをするタイミングが授乳中か授乳後すぐ、またはリクライニングの椅子(テディハグちゃん)に座って腹圧のかかる姿勢をしているときが多かったので、まずは授乳中におまるをあてながらうんちのキャッチを狙ってみることにしました。
実際にやってみた結果
最初におまるでキャッチできたときは感動!
ホーローおまるが届いたら早速おまるをあてながら授乳してみました。そうすると、おしっこをおまるでしてくれました!
本人はキョトンとしていましたが、親のほうが嬉しくてテンションが上がってしまいました(笑)
そして次の日の昼、またおまるをあてながら授乳してみると、おまるでうんちをしてくれました!
それからは、毎日できるタイミングで授乳のときにおまるをあてるようにしていきました。起床後すぐや抱っこ紐からおろしてすぐのタイミングでも余裕があるときはおむつをはずしてみると、おしっこをしてくれることもありました。
5ヶ月になった今ではうんちのキャッチ率80〜90%
授乳中におまるをあてるようになってから、それまでは授乳中や授乳後すぐ以外のタイミングでもうんちをしていたのが、ほとんど授乳中か授乳後すぐにしてくれるようになりました。
今では1日数回のうんちを全部おまるでキャッチできて、一度もうんちで汚れたおむつを洗わないという日も増えました。
おむつをはずして解放された状態でうんちやおしっこをする機会を作ってあげることで、そのタイミングに合わせてしてくれているような感じがしています。
うんちをキャッチできると、おむつを汚さなくてすむだけでなく、おしりも広範囲に汚れないので、おしりふきも1〜2枚しか必要ありません。おむつかぶれはおしりふきでこすることによって悪化するので、おむつかぶれに悩んでいる方にもおまるでのうんちはオススメです。
体調や気分に合わせて無理をしない
なるべくうんちをキャッチしたいという気持ちはあるけれど、「数時間うんちをしていないから、そろそろうんちが出そうだな、でも寝かせたいし添い乳しながら自分も横になりたいな」という時もあります。
その時は無理をせずにおむつをつけて授乳して、無理におむつをはずすということはしないようにしています。布おむつを洗うことさえしたくないという時は、紙おむつに替えて過ごすこともあります。
紙おむつ、布おむつ、ホーローおまると、いろんな選択肢を持って過ごすことができるというのが、育児の負担をより軽くしてくれているような気がします。
やってみたい人にオススメの書籍
「おむつなし育児」やホーローおまるでの排泄に興味がある方にオススメの書籍をご紹介します。始める際に手元にあると、分からないことが解決できますし、進める際の指針になるので一読しておくことをオススメします。
新版 五感を育てるおむつなし育児
こちらの本は「おむつなし育児」を理解するのにとても役立ちました。年齢別の具体的なやり方や体験談もわかりやすく載っているので、いつから始める方にも参考になる一冊だと思います。「おまるイヤイヤ期」など、こんなときどうする?に対する考え方なども書かれているので、手元にあると安心です。
ハッピーおむつおまる生活
快適、ハッピーな赤ちゃんのおむつ生活を、5人の子育て経験ママが伝授しています。この本ではおまるで排泄することを「おむつなし育児」とは言わず「赤ちゃんトイレ」と言っていて、実践していくイメージがとてもつかみやすいです。Kindleのセルフ出版本で、KindleUnlimitedでも読める書籍です。
最後に
今後もできる範囲で続けたい
今は離乳食開始前で、おっぱいやミルクを消化するリズムでおまる生活をしていますが、離乳食が始まると状況が変わるかもしれません。
月齢を重ねていくと、自我も芽生えておまるに座ることがイヤになる時期もあるかもしれません。
そんな時は無理をせず、親子がしあわせを感じることを優先に、できる範囲で続けながら、数ある選択肢の中からわが家に合った選択をしていけたらと思っています。
排泄の悩みに何かヒントが見つかりますように
今回の記事で「おむつなし育児」のことを知っていただけたり、やってみようかなと思える方が少しでもいて、おむつや排泄の仕方に選択肢が増えていたら嬉しく思います。
また、うんちのキャッチ以前の問題で、なかなかうんちが出なくて便秘で悩んでいるという親御さんの声もよく伺います。
便秘改善に期待できることや実際に効果があったことなどは、こちらの記事に詳しく書きました。
興味がある方はぜひご覧いただけると嬉しいです。